基礎練習で期待できる学習効果とおすすめの教材・練習方法!

目次

はじめに

金久保

皆さんこんにちは!かなくぼピアノ教室、講師の金久保亮佑です!

さて、今回のテーマは「基礎練習で期待できる学習効果とおすすめの教材・練習方法について」です。

ピアノ演奏を上達させるためには、日々の基礎練習が欠かせません。今回は、基礎練習がもたらす様々な学習効果と、効果的な練習方法、おすすめの教材について、詳しく解説していきたいと思います。

基礎練習から期待できる学習効果

ピアノ演奏において、基礎練習は美しい音楽を奏でるための土台となります。

どれだけ多くの練習を重ねても、この基礎がしっかりと築かれていなければ、本当に美しく、よく響く音をピアノから引き出すことは難しいといえましょう。

基礎練習は、単調に感じられるかもしれませんが、実はピアノを演奏するために必要な多くの要素を効率的に習得できる、非常に重要な練習なのです。

これから基礎練習をする目的について、改めて確認してみましょう。

指の訓練と技術の向上

基礎練習の最も重要な目的の一つは、指の訓練と技術の向上です。

スケール(音階)やアルペジオ(分散和音)などの練習を通して、指一本一本の独立性、正確性、そして滑らかな動きを養うことができます。

また、これらの練習は、指の力や柔軟性を高めることにも繋がります。

指がしっかりと訓練されることで、様々な楽曲に対応できる基礎技術が身につくのです。

音楽的な理解の深化

基礎練習は、単に指を動かすだけでなく、音楽的な理解を深める上でも非常に重要です。

スケール練習を通じて、音の高低、音程、調性といった音楽の基本的な要素を自然と身につけることができます。

また、アルペジオの練習は、和音の構成を理解する助けとなります。

これらの知識は、楽譜の読譜力を高め、楽曲の構造を把握する上で不可欠です。

タッチの習得と表現力の向上

基礎練習は、様々なタッチを習得し、表現力を高めるためのトレーニングでもあります。

例えば、レガート奏法は、ピアノ演奏における最も基本的なテクニックの一つであり、基礎練習を通してその感覚を養うことができます。

一つ一つの音を丁寧に弾くこと、音の長さを意識することなども、基礎練習を通して身につけるべき重要な要素です。

これらの要素を磨くことで、より豊かで繊細な演奏が可能になります。

安定した演奏のための基盤

基礎練習を継続的に行うことで、演奏全体の安定感を高めることができます。

指の訓練や音楽的な理解が深まることで、楽譜を正確に読み解き、自信を持って演奏することができるようになります。

また、常に正しい姿勢でピアノに向かうことも、安定した演奏には不可欠であり、基礎練習を通して意識していくことが重要です。

ソビエトの大ピアニスト、エミール・ギレリス(1916-1985)は、「演奏家になったあとでも、自分は『ハノン』を1日2時間かけてさらっている」と語っています1

この言葉からも、基礎練習はプロの演奏家にとっても決して欠かすことのできない練習であることがわかります。

基礎練習は、まさにピアニストにとってのビタミン剤のようなものと言えるでしょう。

おすすめの練習方法

基礎練習は、毎日欠かさず行うことが大切です。

ここでは、効果的な基礎練習の方法についてご紹介いたします。

正しい姿勢を意識する

ピアノに向かう際には、正しい姿勢を常に意識しましょう。

安定していて、動きやすく、良い姿勢で演奏することが、美しい音を出すための第一歩です。

  • ピアノに向かう姿勢(座り方)
  • 腕と手の位置
  • 足の位置
  • 指はどのくらいの形に曲げて弾くか
  • 手のひらはどのような形にするか
  • 指のどこで鍵盤にタッチするか

これらの要素を常に意識し、無理のない自然な姿勢で練習に取り組みましょう。

スケール練習

全ての調(長調と短調)のスケールを練習することは、基礎練習の基本です。

まずは、指定された教材などを参考に、各調のスケールをゆっくりとしたテンポで、正確な音程とリズムで弾くことから始めましょう。

  • 「ハノンピアノ教本」に掲載されているスケール(39番)は、音階の基礎練習として極めて重要。
  • より高いレベルを目指す方には、左右の手が反対に動く音型や、半音ずつ調性を移動していく練習方法、アクセントをつける練習などがおすすめ。

アルペジオ練習

スケールと並んで重要なのが、アルペジオ(分散和音)の練習です。

アルペジオ練習は、指の独立性を高め、手のひらの形を養うのに役立ちます。

スケールと同様に、様々な調のアルペジオを練習することが大切です。

ツェルニーとバッハ

日々の基礎練習として、ツェルニーの練習曲バッハのインヴェンションを取り入れることも効果的です。

これらの楽曲は、指のトレーニングだけでなく、音楽的な表現力を養う上でも非常に価値があります。

毎日、少しずつこれらの楽曲に触れることで、総合的なピアノ演奏能力を高めることができます。

その他の基礎練習

上記以外にも、3度の和音の練習など、様々な基礎練習があります。

これらの練習を通して、指の機能だけでなく、均一な音色で弾くトレーニングをすることも重要です。

ゆっくりとしたテンポで始める

基礎練習は、最初から速いテンポで弾くのではなく、ゆっくりとしたテンポで、一つ一つの音を丁寧に確認しながら始めることが重要です。

レガートで滑らかに弾くことを意識し、無理のないテンポで、確実に弾けるようにトレーニングを進めていきましょう。

集中して練習する

練習時間は、ただ長くすれば良いというものではありません

人間の集中力には限りがありますので、短い時間でも集中して質の高い練習を行うことが重要です。

例えば、毎日30分程度でも、集中して基礎練習に取り組むことが大切です。

毎日の習慣にする

基礎練習は、毎日欠かさず行うことで、その効果を最大限に引き出すことができます。

毎日の生活の中に基礎練習の時間を組み込み、習慣にするように心がけましょう。

おすすめの教材

基礎練習には、様々な教材が用いられます。ここでは、一般的に広く用いられているおすすめの教材をいくつかご紹介いたします。

ハノンピアノ教本

指の訓練のための基本的な練習が豊富に掲載されています。スケール、アルペジオ、カデンツなど、ピアノ演奏の基礎となる技術を体系的にトレーニングことができます。

ツェルニーの練習曲

ツェルニー30番、40番などの練習曲は、指の速さ、正確性、スタッカート、レガートなど、様々な技術的課題に取り組むことができます。

音楽的な要素も含まれているため、単なる指のトレーニングに留まらず、表現力を養うトレーニングにもなります。

J.Sバッハの「インヴェンションとシンフォニア」

2声のインヴェンション、3声のシンフォニアは、左右の手の独立性を高め、ポリフォニー(多声音楽)の感覚を養うのに役立ちます。

音楽的にも非常に美しく、トレーニングを通して音楽性を高めることができます。

これらの教材を参考に、ご自身のレベルや目標に合わせて、適切なものを選び、日々の基礎練習に取り入れてみてください。

まとめ

今回は、基礎練習で期待できる学習効果とおすすめの教材・練習方法について解説いたしました。

基礎練習は、ピアノ演奏の技術向上、音楽的な理解の深化、タッチの習得、表現力の向上、そして安定した演奏のための基盤となる、非常に重要な練習です。

正しい姿勢を意識し、スケール、アルペジオ、ツェルニー、バッハなどの教材を活用しながら、ゆっくりとしたテンポで、集中して練習に取り組むことが大切です。

毎日継続的に続けることで、必ずピアノ演奏は上達していきます。

焦らず、楽しみながら、日々の基礎練習を大切にしてください。

参考文献

  1. 岩崎 淑 . (2011). ピアニストの毎日の基礎練習帳. 春秋社 ↩︎
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この記事を書いた人

大人のピアノ教室「かなくぼピアノ教室」講師。理系大学院を卒業→就職→退職してピアノ講師に。社会人経験を生かして、大人の方向けにピアノ教室を運営しています。

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