【ピアノ基礎練習】指を速く動かすのはNG?劇的に上達する「音色ファースト」な練習法

ピアノの鍵盤に指を置く生徒と横で見守る講師の様子。中央に「ピアノ基礎練習 指を速く動かすのはNG?劇的に上達する音色ファーストな練習法 KANAKUBO PIANO SCHOOL」というタイトルのテキスト。
金久保

皆さん、こんにちは!かなくぼピアノ教室、講師の金久保です!

  • 「毎日ハノンを弾いているのに、いざ曲を弾くとなんだか綺麗な音が出ない…」
  • 「基礎練習が、ただの指の筋トレや作業みたいになってしまって退屈…」

ピアノを真剣に学んでいる方ほど、このような悩みに直面することが多いのではないでしょうか。

メトロノームに合わせてテンポを上げ、指定された回数を間違えずに弾き切る―。

もちろんそれも一つの達成感ではありますが、実はその練習方法には「ある大きな落とし穴」が潜んでいるかもしれません。

本記事の内容は、YouTube動画でも詳しく解説しています。

実際の音の響きの違いを聴き比べたい方は、ぜひこちらの動画もあわせてご覧ください。


目次

基礎練習の罠:「指運動ファースト」になっていませんか?

皆さんは普段、どのような意識で基礎練習に取り組んでいますか?

例えば

  • 「四分音符=120のテンポで弾けたら合格」
  • 「指が独立して速く回るようになったら次のページへ進む」

といったように、「スピード」や「指の運動性」を最優先にしていないでしょうか?

これを仮に「指運動ファースト」な練習と呼ぶことにしましょう。

確かに、ピアノを弾く上で指がスムーズに動くことは大切です。しかし、指運動ファーストの練習ばかりを続けていると、以下のような弊害が生まれる危険性があります。

音が乱暴になる

指を回すことばかりに気を取られ、鍵盤を叩きつけるような「打撃音」に近い硬い音になってしまう。

耳が育たない

自分が今どんな音を出しているのかを「聴く」意識が薄れ、音色をコントロールする感覚が養われない。

曲に活きない

指は動くのに、いざショパンやドビュッシーといった情感豊かな曲を弾いた途端、表現が平坦になってしまう。

音楽において、最も大切なのは「お客さんに届く音色の美しさ」です。

どんなに超絶技巧で指が回っていても、そこから響く音が美しくなければ、人の心を打つことはできません。

指の運動は、あくまで良い音楽を奏でるための「手段」に過ぎないのです。


劇的に上達する鍵は「音色ファースト」

では、日々の基礎練習で一番大切にすべきポイントとは何なのでしょうか。

その答えが、今回のテーマでもある「音色ファースト」です。

音色ファーストとは、どんなに単純な音階やフレーズを弾く時でも、「今、どんな音が出ているか」「自分が思い描いた美しい響きになっているか」を最優先に考えながら練習することを指します。

「でも、ハノンみたいな機械的な練習で音色なんて意識できるの?」と思うかもしれません。

しかし、基礎練習の段階から「音色」を一番大切に保ち、その美しい音色を維持したまま少しずつ指を動かせるようにしていくことこそが、最も確実で、結果的に一番の近道となる上達法なのです。


【実践編】明日からできる!「音色ファースト」な練習法

それでは、具体的にどのように練習を変えればいいのでしょうか?

1. テンポは「極端にゆっくり」から始める

まずは、メトロノームのテンポを上げるのをやめましょう。1秒に1拍(四分音符=60程度)のゆっくりとしたペースで構いません。

一音一音の重みや響き、音と音の繋がり(レガート)を丁寧に確かめながら弾いていきます。

2. 「深いフォルテ」で心地よい響きを探す

この時の最大のコツは、しっかりとした音量(深いフォルテ)で演奏することです。

ただし、これは「力任せに鍵盤を叩く」という意味ではありません。

腕の重さをしっかりと鍵盤の底まで乗せ、耳の奥に心地よく抜けてくるような、クリアで美しい響きをイメージしてください。

この「良い音」を探すことに、まずは全神経を集中させます。

3. 身体の使い方を分析する

綺麗なフォルテで良い音が出た瞬間、皆さんの身体はどうなっていたでしょうか?

  • 鍵盤の底まで、どのように指を振り下ろしたか
  • 打鍵した瞬間の、腕や手首の重心の位置はどこにあったか
  • 足のつま先までしっかりと床を捉え、演奏に参加できていたか

美しい音色が出た時の「指先の感覚」や「身体の使い方」、そして「耳で聴いた響き」をセットにして頭と身体に記憶させます。

最初はゆっくりでしかできなくても、この感覚を掴んだ上で徐々にテンポを上げていけば、速いフレーズになっても「美しい音色」のまま演奏できるようになります。


基礎練習が「曲の表現力」に直結する理由

このように「音色ファースト」で基礎練習に取り組むと、皆さんのピアノ演奏に劇的な変化が訪れます。

一番の変化は、「汚い音を出してしまった時の違和感」に敏感になることです。

日頃から一音一音の響きにこだわって練習していると、耳が鍛えられます。

「あ、今のは硬い音だった」「今のはすごく深く響いた」という違いが無意識のうちに聞き分けられるようになるのです。

基礎練習で育てたこの「音を聴く耳」と「音をコントロールする感覚(身体の使い方)」が備わっていれば、ショパンのノクターンやドビュッシーの月の光など、繊細な音色が求められる曲を弾いた時の表現力が別次元に変わります。

基礎練習と曲の練習は、決して分断されたものではありません。

基礎で磨いた「音のパレット」が、そのまま曲の表現力に直結していくのです。


かなくぼピアノ教室が大切にしていること

かなくぼピアノ教室では、生徒の皆様に「基礎練習は指の体操をする時間ではなく、音色を磨く時間なんですよ」と常々お伝えしています。

「もっと速く!」「もっと指を高く上げて!」という無理な運動を強いるのではなく、無理のない自然な身体の使い方で、ピアノ本来の美しい音色を引き出すこと。これを当教室では最も大切にしています。

実際に、基礎練習に対するこの「意識」を変えるだけで、大人になってからピアノを始めた方でも驚くほど演奏が豊かに変化していきます。

  • 「自分の練習方法、これで合っているのかな?」
  • 「どうしても腕に力が入ってしまって、綺麗な音が出ない…」

そんな悩みをお持ちの方は、ぜひ一度、自分の音にじっくり耳を傾ける「音色ファースト」な時間を作ってみてください。

毎日の退屈だった基礎練習が、自分の理想の音を探す「極上の時間」に変わるはずです。

体験レッスンでお待ちしております!

東京・江東区の「かなくぼピアノ教室」では、今回お話ししたような『美しい音色を育てる』ための本質的なレッスンを行っています。オンラインレッスン、対面レッスンの両方で体験レッスンを受付中ですので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

ピアノの鍵盤に指を置く生徒と横で見守る講師の様子。中央に「ピアノ基礎練習 指を速く動かすのはNG?劇的に上達する音色ファーストな練習法 KANAKUBO PIANO SCHOOL」というタイトルのテキスト。

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この記事を書いた人

大人のピアノ教室「かなくぼピアノ教室」講師。理系大学院を卒業→就職→退職してピアノ講師に。社会人経験を生かして、大人の方向けにピアノ教室を運営しています。

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